開催日時:平成30年12月19日(水)午後から21日(金)夕刻まで 開催場所:核融合科学研究所 管理棟4階 第一会議室 |
概要原子分子データ応用フォーラム(理事長 村上泉)では、大学共同利用機関法人・自然科学研究機構・核融合科学研究所の「素過程研究会」(代表 赤塚洋(東工大)、所内世話人 鈴木千尋)との合同研究会を開催します。 核融合研究では、広い温度・密度範囲(1eV 以下〜10keV)のプラズマの状態を知るために、プラズマから生じる光やX 線の性質を調べる分光研究が進められてきました。プラズマ中の原子や分子と光やX線の相互作用についての理論、実験の手法、解析モデルなどの幅広い研究が行われています。これらの研究の成果は、以下の主なトピックスにあげるように、宇宙物理などの基礎研究や、半導体プロセス、環境などの応用技術にも役立てられるようになっています。本研究会は、これらの幅広い興味を持つ研究者が参加し、プラズマ原子分子過程・分光における学理研究と、知識の社会への展開を目指す応用研 究が、有機的につながって発展することをめざして開催したいと考えています。 今年度の合同研究会は、昨年と同様に、公募による一般講演と、招待講演による特別セッション「Warm Dense Matter / アブレーション(仮題)」で構成します。Warm Dense Matter(WDM)とは、固体密度程度で、低温度(≤ 10eV)の物質状態を指します。プラズマ基礎研究に加え、最近の半導体の微細化から3D プリンターまでの加工技術におけるWDM の重要性に、原子分子素過程や分光研究の立場から着目します。光やX 線の放出・吸収過程や、圧力に対する応答を明らかにし、ミクロ(例えば密度汎関数理論、量子モンテカルロ計算)から、メソ、マクロスケールの現象を明らかにする研究について、議論したいと考えています。 また今年度は、長年にわたり核融合科学研究所における分光研究を牽引してこられた森田繁先生のご退職の年にあたり、森田先生の特別講演を12 月20 日午後に行う予定です。多くの皆様のご参加をお待ちしております。 合同研究会テーマ核融合研究では、大学、研究機関が協力し、広い温度密度の範囲(1eV以下〜10keV)のプラズマ、さらに固体表面、分子から高電離イオンまでの診断や制御を目的に分光研究が進められてきました。高い空間、エネルギー分解能をはじめとする高度な分光計測技術、観測結果からプラズマの状態を明らかにするためのシミュレーション、モデリングの基礎となる原子分子データの研究が行われています。これらの研究の成果は、宇宙から環境、光源、プロセス、バイオ・医療・農業などにおいて、企業も含めて幅広い分野に役立てられるようになりつつあり、本研究会は、これらの幅広い興味を持つ研究者が参加し、分光研究と応用研究が有機的につながって発展することをめざして開催したいと考えています。 主なトピックス
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